menu
ログイン
ログインするとより便利に!
会員登録がお済みでない方はこちらから
  1. トップ
  2. コラム
  3. コストを抑えた効果的な内定者の育成方法は何か?内定者研修・フォローコラムvol.2

コストを抑えた効果的な内定者の育成方法は何か?内定者研修・フォローコラムvol.2

福井 信英
福井 信英
2015年5月1日
習慣化

コストをかけず、効果的で、社内の共通言語をつくるのに適した内定者の育成方法は何か?

人によって様々な答えがあると思うが、私は「課題図書を設定し、レポートを書かせること」と答えたい。これは私が、様々な企業の研修を設計していく中で気付いた真実だ。

私は、企業研修を実施するとき、多くの場合、研修対象者にインタビューすることから始める。研修に参加する人の声を聞くと、「抱えている課題や悩み」「満たしたい欲求やニーズ」が明らかになり、より効果的な研修が設計できるからだ。

特に若手社員の方へのインタビューの際に、私がよく聞く質問として、
「ここ数ヶ月でビジネスに関する本を何冊読みましたか?また、それはどんな本ですか?」
というものがある。

さて、なんという答えが返ってくると思われるだろうか。

このコラムを読まれているような、勉強熱心な方は驚かれるかもしれないが、
26歳から30歳を対象にしたインタビューに限っていうと、実に85%の社会人が、
「ここ数ヶ月、ビジネスに関する本は一冊も読んでいない。」
と答えるのだ。(是非、自社の社員を対象に調査してみて欲しい。)

もちろん、この調査結果は人や会社によって差がある。

・既婚の方より、独身の方のほうが、本を読んでいる比率は高くなる。
・自動車通勤より、電車通勤の人のほうが、本を読んでいる比率は高くなる。
・本を読む文化のある会社は全体の1割に満たないが、その1割の会社は8割の社員が継続的にビジネスに関する本を読んでいる。

そんな特徴はあるが、ほとんどの社員は、本という最もリーズナブルで、効果的に知識を得られる機会を活用していない。ということだ。

考えてみて欲しい。

1ヶ月に1冊、良い本を読んでいる人とまったく読まない人。1年たてば、12冊分の知識の差が出てくる。1週間に1冊、本を読んでいる人と、まったく読まない人では、52冊分の知識の差が出てくる。数年も続けば、この差は埋めがたいものになる。

だからこそ、企業の人材育成担当者がまず真っ先に取り組むべきことは、社員に本を読み、自ら学ぶ習慣を身につけさせることなのだ。


本を読み、自ら学ぶ習慣を身につけさせるための基本となる4ステップ

人事担当者ができる事はたくさんあるが、ここでは『本を読み、自ら学ぶ習慣を身につけさせるための基本となる4ステップ』を伝えたい。

1.社員のレベルにあった本を選んであげること
2.読んだ本の内容を社員同士で伝える、共有する場を設けること
3.読んだ本の内容を実践する機会を社内に設けること
4.社内の中に共通言語をつくる工夫をすること

それぞれを以下に解説していく。


1.社員のレベルにあった本を選んであげること

まず、『社員のレベルにあった本を選ぶ』に関して言うと、例えば内定者や新入社員など、ビジネスに関する本を殆ど読んだことがない方に関しては、

・まんがでわかる 7つの習慣
・よ~し、やる三(ぞう)
・戦略プロフェッショナル
・ドリルを売るには、穴を売れ!

といった、マンガや小説形式で、とっつきやすく、読みやすいものから始めるべきだ。
例えば、P.F.ドラッカーの「マネジメント」を課題として与えても、書いてあることの殆どを消化できないまま終わってしまうだろう。
場合によっては活字嫌いになってしまうかもしれない。読書には、その時々の状況に応じた、適切なレベルの本が望ましいのだ。
また、レベルと共に分量も気をつけたい。たまに課題図書と伝えて期間を儲けず10冊以上共有することもある。例えば10冊の課題図書を見せても、月に読めるのはせいぜい1~2冊だ。であれば、社員によってレベルと分量を合わせて共有することをおすすめする。


2.読んだ本の内容を社員同士で伝える、共有する場を設けること

課題図書を読んだ後、お互いに得た気づきを話し合う場を設けると良い。それは読んだ本であっても、読む人が異なれば違う視点が得られるからだ。また、他の人が読んで「良かった」「役だった」という本であれば、自分も読みたくなることだろう。日報等をオンラインで共有している会社であれば、日報で書籍の内容を報告・共有し合うような文化をつくるのも良いだろう。


3.読んだ本の内容を実践する機会を社内に設けること

「人に教えることが、自分にとっての一番の学びになる」「アウトプットを意識することで、インプットはより深まる」というのは良く言われることだが、読んだ本の内容を実践させる機会をプロジェクトを組むなどして設けるべきだ。
これは小さい会社やベンチャー企業のほうがやりやすく、小さい会社が大企業より優れている要素のひとつが、「実践の場を与えやすい」ということだ。大いに活用したいところだ。会社の状況を考えた時に実践の場を与えることが難しいこともよくある。その場合は、内定者であれば日々の学生時代で実践できないか。実践する場をつくれないかを話し合ってみて欲しい。課題図書で伝えている内容は普遍的なことが多い。であれば学生時代に取り組めることが豊富になっている現状を考えると、そこを活用したい。実は取り組みたかったことを後押しするきっかけにもなることもある。


4.社内の中に共通言語をつくる工夫をすること

最後に、社内の中に共通言語をつくること。
例えば弊社では、「ビジョン」や「ライフプラン」「win-win」といった言葉が共通言語となっている。これらは弊社内で課題図書となっている本で繰り返し用いられている言葉だが、今では、社員皆がこういった共通言語で表される考え方、価値観を大事にするようになっている。身体に言語として、考え方や価値観を染み渡らせることが出来れば、それははじめて、本に書かれている知識が、会社にとっての知恵となった瞬間といえるだろう。

以上で『本を読み、自ら学ぶ習慣を身につけさせるための基本となる4つのステップ』を解説を終える。内定者や新入社員研修を考えられている方にとって参考になれば幸いだ。

最後に、補足となるが、上記のような読書をもとに社員を鍛え、文化をつくる取組をするには、経営者や人事担当者自らが、勉強熱心である必要がある。もしまだ研修機会を提供する側が習慣化できていなければ、社員を育てる機会を利用して、是非自分自身のことも育ててみて欲しい。

「採用活動の後ろ倒しに伴い、内定者や新入社員の育成に変化は求められているのではないか。」
そんな考えから書き始めた本コラム『内定者研修・フォローの目的を改めて考える。内定者をどう育成するか』。今後も同様のテーマで書かせて頂こうと思う。

この記事を書いた人
福井 信英
福井 信英

株式会社プロジェクトデザイン 代表取締役

大学卒業後、経営コンサルティング会社に勤務。学校法人のコンサルティングを手がけたことをきっかけに、人材育成に強い関心を持つ。3年間の勤務を経て、人材に関わる仕事を一生の仕事にすべく、株式会社ジョブウェブに転職。以降、新卒事業部長、キャリア支援事業部長を歴任。中でも体験を重視した研修教材の作成に力を入れ、東証一部上場企及び、急成長中のベンチャー企業を中心に、開発した教材が続々と導入される。2010年、株式会社プロジェクトデザイン( www.projectdesign.co.jp )を設立。現在は東京と富山にオフィスを設け、全国各地の企業の人材育成を支援している。

お問い合わせ

採用メディアや、採用ツール、コンサルティングなどに関するご相談をお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ

資料ダウンロード

会社説明会ノウハウ集、就職活動調査による学生コメント集、企業調査や人事勉強会の資料など、採用お役立ち資料をダウンロードしていただけます。
資料ダウンロード

ジョブウェブについて

ジョブウェブは戦略人事を応援するパートナーです。
ジョブウェブについて詳しく知る