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面接官の連携が採用ストーリーを成功に導く~面接官の役割その4「つなぐこと」~

小緑 直樹
小緑 直樹
2015年6月10日

面接官の心得」でお伝えしてきた面接官に必要な5つの役割。
今回のテーマは、面接官の役割その4【つなぐこと】です。


面接官1人ではできない見極めや惹きつけを可能にする

1回の面接だけでは、確認しきれない点や、伝えきれなかった会社の魅力などを次回の面接官や採用担当につなぐことも重要な面接官の役割です。
つなぐことのメリットは、2つあります。

1.多角的な視点で見極めることができる
2.多角的な視点で惹きつけることができる

つまり、面接官1人ではできない見極めや惹きつけを可能にすること。チーム・組織として見極め、惹きつけを行うことで、立体的に人物を理解し、相手に立体的に自社の魅力を伝える。これを実現することが【つなぐこと】です。
「あの人が面接をすれば正しい・合格率が高まる」といったタレント性ある面接官の方もいますが、個人の面接力に頼っている限りは再現性ある採用ストーリーを描けたとは言えません。

見極めの精度を高めるために、自社の求める人物像に則して、評価できた点や確認できなかったこと(あるいは次回面接で確認してもらいたいこと)。
さらなる意欲醸成するために、次の面接官に共有しておくべきこと、次回合わせた方が良い社員、適切な場の設計(面接がいいのか、フランクな面談がいいのか、食事をしながら話すのがいいのか)等。
これらのことを面接官から次の面接官へつないでいくことで、採用ストーリーは強く長くなり、組織としての採用力を高めることになります。

では、『具体的なつなぎ方』について、その工夫を2つお伝えしたいと思います。
1)最適な社員を最適な場で活用できる社員情報表
2)面接評定票こそ、採用成功を促進させる戦略シート


面接官の連携が採用ストーリーを成功に導く

1)最適な社員を最適な場で活用できる社員情報表

次へとつなぐにあたり、見極めに最も適した面接官は誰なのか、惹きつけのためのフォロー面談を担当するのに最適な社員は誰なのか、社員の情報整理ができていると、その候補も見つけやすくなります。

既存の人事管理データベースの情報でも活用できる部分はあると思いますが、できれば、採用活動に活用するのに最適な情報を整理できるとベストです。

具体的な項目としては、「氏名」「入社形態(新卒/中途)」「入社年度」「卒業大学(高校)」「卒業年」「所属ゼミ/研究室」「所属部/サークル」「出身高校」「入社後業務(営業○年、その後商品開発○年)」「以前の会社(※中途入社の社員)」「就活時の志望企業(※新卒の社員)」「備考(どのようなタイプの学生に合うのか記載)」などが、一覧化していると、学生のタイプに合わせて次につなげやすくなります。

例えば、大学や高校、サークルや部活など、共通点が多い面接官を当てることができると、面接官と学生のお互いの距離が近くなり、その面接で好印象を与えられる可能性が高まります。また、企業選びにおいて、似たような志向性を就活時代に持っていた面接官につなぐことができれば、他業界、他企業を志望していたのに、なぜ自社を選んだのかというエピソードも伝えることができます。中途入社で、学生が志望する企業や業界の出身者がいれば、その企業や業界にいたのに、なぜこの会社に転職したのかというリアルな話は、自社へ振り向いてもらう強力な材料になりえます。

いきなり、全社員となると、手間がかかる作業になります。まずは、採用活動に関わってもらいたい社員をピックアップしたうえで情報を整理して、少しずつ社員情報を蓄積できると、どんどん強力な採用活動ツールになっていきます。


2)面接評定票こそ、採用成功を促進させる戦略シート

つなぐためには面接官同士のコミュニケーションが必須になりますが、その際にやり方を統一しておくことをおすすめします。その中でもすぐに導入がしやすい、かつ、効果を発揮するのが『面接評定票』です。

現在、良く見受けられる面接票定評は、評価したい能力がリスト化されていて、その評価レベルをチェックするだけのものになっている評定票を使用している会社が多いように思います。評価レベルのチェックだけでは、その評価の真意が伝わらず、一見すると面接官によってバラバラな評価になってしまいます。
面接でつなぐべきことは、評価の理由、真意です。そのため、評定票には【見極めについて】【惹きつけについて】の申し送り事項として自由に記述できるスペースを設け、面接官に学生一人ひとりについての「次なる一手」を記入してもらうことが大切です。具体的な記入例としては、下記のようなイメージです。

<見極めについての申し送り事項欄>
◎学生時代のアルバイトの話から、当事者意識が強く、課題に対して複数のアイデアを持ちつつ、仮説と検証を繰り返し、行動している様子が伺え、当社でも活躍してくれるイメージが湧いた。しかし、個人での活動の話が中心だったので、チームで何かを行った経験を次回に確認して欲しい

◎過去の経験からわかるエネルギー総量や、各経験で聞けた能力は申し分ない。ただ、発言や態度マナーに謙虚さにかけるような部分が見てとれるため、営業の第一線に出た時に目に余るものではないか、もしくは、入社後に育成可能なものなのか、営業部長に判断してもらいたい。また、本音ベースの入社意欲を聞き出して、上記態度マナー部分に問題なければ、そのまま営業部長から口説いてもらいたい。


<惹きつけについての申し送り事項欄>
◎志望度が十分高まっていない。人に強く惹かれる傾向があるので、プレゼンスの強い営業部の課長の○○さんと合わせたい。そして、日常の業務のやりがいや面白さを伝え、○○さんの将来の夢なども語ってもらいたい。

◎他にも選考が進んでいる会社が3社あり、当社が第一希望ではない様子。特に○○社からはかなりアプローチを受けているらしいので、早々に次回予定をセッティングしたい。20代ではがむしゃらに仕事ができる環境に身をおきたいという思いは、父親の影響からきていて、本気さを感じた。相性が合いそう、かつ、的確に惹きつけをしてくれそうな、経営企画室の○○さんとざっくばらんなランチをしながらの社員面談を入れてから、最終面接の予定を組むといいと思う。


相手の状況に合わせた次の一手を構築する

新卒採用の場合、効率を考え、画一的な選考プロセスを設計している会社がほとんどです。100名を超えるような大量採用の場合は、致し方ないかもしれませんが、数十人単位の採用であれば、個別学生ごとに選考プロセスを変えていく工夫が必要です。学生の状況によっては、翌日すぐに最終面接した方がいい場合もあると思いますし、面接前に一度、先輩社員面談としてざっくばらんなコミュニケーションを通して意欲醸成した方が良い場合もあります。
大切なのは、一人ひとりの状況に合わせて、随時【つなぐ】という意識をもつことです。



面接官の役割その4【つなぐこと】は以上です。次回は、最後となる面接官の役割5「決断させること」についてお伝えします。選考最終フェーズで、学生に決断してもらうコミュニケケーションについて考えていきたいと思います。

面接官の心得コラム?面接の2つの目的と、面接官に必要な5つの役割? 目次はこちら
その他の面接の仕方、見極め方コラム一覧はこちら

この記事を書いた人
小緑 直樹
小緑 直樹

株式会社アスタンス 代表取締役
株式会社ジョブウェブ シニアディレクター
公益財団法人日本ユースリーダー協会 上席研究員
英国GCC,Ltd認定ICCA-Japn国際キャリア・コンサルタントMaster

大学卒業後、採用・人材育成支援を行う株式会社ジョブウェブに新卒1号として入社。複数の事業部の事業部長、責任者を歴任する中で採用のコンサルティング案件を中心に90社以上の採用支援に携わる。大手グループ会社や自治体・公共関係組織を対象に採用理論・採用手法についての講演も多数実施。さらに大学やその他教育機関で年間700名以上の学生のリーダーシップ教育やキャリア支援教育を行う。 2012年6月に株式会社ジョブウェブを退職し、「株式会社アスタンス」を設立。企業の採用支援と学生のキャリア支援、双方の経験を活かし多数のプロジェクトを手掛ける。企業、学生への講演・研修数は全国にて年間70本以上実施。

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