自社の事業内容が複雑で学生には伝わりにくい!そんな時の対処法。【人事インタビュー】Vol.4
2015年8月13日
他の人事が何を考えているのかを知りたい。
そのシンプルなニーズに答えるのが、本企画(人事インタビュー)です。
今回のテーマは「自社の事業内容が複雑で学生には伝わりにくい!そんな時の対処法」です。
わたくし、ジョブウェブの中村が、株式会社コスパクリエーションの秋庭(あきば)さんにお聞きした内容をご紹介したいと思います。参考になる情報があれば、ぜひ、自社の採用活動にお役立て下さい。
それではどうぞ。
インタビュー
中村 コスパクリエーションさんって事業内容を学生に伝えるの苦労しそうですよね。
秋庭 そうなんです。当社はインターネット×インテリアという狭い領域で勝負していますが、BtoBtoCでやっているモデル。だから、BtoBだけでもないし、BtoCでもない。事業モデルが混じることで、価値の提供先が複数できて、学生が知っているわかりやすい業種に収まらないんです。職種も多く存在しますし。
中村 大変そう。。。
秋庭 でも、昨年の経験を踏んで、今年はかなり学生にわかりやすく伝えられるようになったんですよ。
中村 何かされたんですか。
秋庭 複雑に見えるビジネスモデルを切り分けて、シンプルにするんです。単純化させたものを学生の興味に合わせて抜き出し、「こういうことをやっているんだよ。こういうの好きそうだよね」と投げてあげると、「あ、それ、好きです」と返してくれることが増えました。
中村 さらっとすごいことおっしゃいますね。 その『切り分けること』とか、『学生に合わせて抜き出すこと』って難しいと思うんですよ。すごく。
秋庭 そうかもしれないですけど、たとえ同じ会社説明を聞いたとしても、興味関心を示す部分はみな違うじゃないですか。だったら、その人が一番分かりやすい部分から伝えればいいじゃないかと。採用したい人へどうやったら魅力を伝えられるか、どういうことに魅力を感じるだろうか、と考えた結果が今ですね。
解説
インタビューはいかがでしたでしょうか?
事業内容が複雑である、専門知識が必要、まだ歴史が浅い市場などが理由で、「自社の魅力を学生に伝えることは難しい。だから社風とか、人とかのソフト面で訴求するしかない」というケースがあります。
ここで注意すべきは、人や社風で企業を探す学生が自社のターゲット人材かという点です。採用したい人材が、自社の未来を担う人材であれば、きっと今の人、今の社風に惹かれる人材だけがターゲットではないはずです。
そのまま伝えるとわかりにくい特徴を伝えることの工夫を諦めず、その学生に応じて魅力に伝わるであろうことを伝えていく。この試行錯誤を続けるか続けないかが採用力の差を生むのではないでしょうか。
プロフィール
秋庭 典子(あきば のりこ)さん
4年間の修行を経たのち、縁あって教育サービスのベンチャー企業へ入社。複数の拠点立ち上げに携わりながら、訪れた人それぞれの目的に寄り添い、希望に向かって羽ばたく背中を後押ししてきた。
その後、現在(コスパクリエーション)に至るまで幾つかの経験をし、組織に人的リソースの補填が重要課題になったタイミングで人事へアサインされ、採用の土台形成に3年間従事。この夏より人事を離れ、新規立ち上げに軸足を移す。
関連記事
秋庭さんのインタビュー記事Vol.05
>> やりたいことが凝り固まっている学生のほぐし方【人事インタビュー】Vol.5
秋庭さんのJobweb活用事例
>> 大手求人サイトで採用困難だった学生との接触に成功。会社説明会の開催数を大幅削減(19回から3回)するなど、ダイレクトリクルーティング型採用の有効性を実感。
<成果>
・大手求人サイトでは採用できなかった学生3名が内定
・母集団形成型とダイレクトリクルーティング型を併用したことで、新卒者へ求めるコンピテンシー分析が加速
<当初の問題>
同社が新卒採用を本格化させたのは昨年(2015年卒)から。当時、注力施策であった大手求人サイトへの掲載では、ターゲット人材の出現率が著しく低いという問題があり、2期目となる2016年卒の採用で、この問題を改善する必要があった。
この記事を書いた人
株式会社ジョブウェブ エグゼクティブ プランナー
1989年(平成元年)6月 栃木県氏家町(現さくら市)生まれ、さくら市育ち。
2012年4月、株式会社Jobwebに「就職活動におけるマイナスをなくす」ために採用コンサルタントとして入社。 ベンチャー企業様から大手企業様まで幅広く担当し、自社らしい採用かつ、学生にとって価値ある機会を創造することに日々試行錯誤している。採用コンサルティングを中心に、組織コンサルティング、新規事業立ち上げなどがメイン。某有名アイドルのプロデューサーに似ていると揶揄されている。