【新卒採用News】リクルート、IT人材採用にAI/三菱商事の新卒採用「経営人材」に求める2つの資質、他1本
2017年5月25日
新卒採用に関連するニュースついて、その当事者(企業の採用担当者、採用支援会社の社員など)が、それぞれの考えや思いをコメントするコンテンツ。
それが【新卒採用News】です。
目次
【1】リクルート、IT人材採用にAIITpro
【2】三菱商事の新卒採用「経営人材」に求める2つの資質
出世ナビ|NIKKEI STYLE
【3】【調査報告】大企業についてどんなイメージを持っていますか?(就職活動ミニアンケート)
就活サイトJobweb
【1】リクルート、IT人材採用にAI
ITpro抜粋
並行してグループ一括で募集しているIT人材の新卒採用業務で、AIを適用する。ここでの課題は、書類選考業務だった。膨大な件数のエントリーシートが就職希望者から寄せられるので、数十人の人事担当者が数日かけて精査する必要があった。「良い人材を発掘するため、より多くの時間を学生たちとの面接に振り向けたいというニーズが人事担当者から上がっていた」とリクルートホールディングスIT人材統括室ソーシャルエンタープライズ推進室CSR推進部IT人材支援プロジェクトの藤野学氏は話す...コメント(千葉直子)
採用や人事の分野に限らず、既存の業務にAIが入ってくる流れは必然だと思います。一方で、今回のエントリーシートの選考にAIを活用するのがベストなのかどうか、というのは詳細がわからないのでなんとも言い難いなという印象です。応募者側はエントリーシートという形式上、一生懸命言い回しや表現を工夫することにも時間を割いていると考えると、そもそもこの選考ステップに「エントリーシート」という形式が必要なのか、という部分から見直しても良いのではないかなと感じました。
コメント(高橋実|株式会社HDE 人事部長)
AIなどのITツールを活用したモデルが最近出てきていますね。採用の目的は「採用した人財が(長期的に)活躍できること」だと思います。そのために業務効率化と選考精度を上げるための対策を考え、実施することはこれからの採用担当者には必須スキルです。
三菱商事さんの記事でもありますが、人間が人間を見る時には、必ず「勘」に頼ってしまい、ノイズとなる確率は極めて高い。精度を上げるため論理化してIT活用するのは効果が上がると思います。
ただ一方で、現段階でのAI等のITは活用の限界がある。例えば「社員の成功モデル」から導き出したものは、「今の社員にいない人財が欲しい」というニーズには合致しないケースもある。ITでできることを理解し、自社の欲しい人財はどういう人財か?効率的にかつ精度の高い採用をするために選考プロセスをどう組み立てていくのかをいち早くやった企業が採用成功するのだと思います。
コメント(中村寛大)
この先に一体何が待っているんだろうという感覚を抱く記事です。 エントリーシートをAIで選別することになんの意味があるんだろう。AIを活用して判別するくらいなら、採用基準を超クリアにして出せば良いのに。この場合、そもそもエントリーシートっているのかなと思う。コメント(ジョブ吉)
AI書類選考が進むということは・・・「この企業の選考では、これこれこういったキーワードを盛り込むと通過する」というような【AI書類選考の対策】が生まれるということであり、やがて、そのAI書類選考の対策にも対応した次世代型AI書類選考が開発されるも、【次世代型AI書類選考の対策】が考案されて…みたいな検索エンジンとSEO対策の歴史のような出来事が起こる中で、
「なんだよ、結局、書類選考は人間がやった方がコスパがいいじゃん!」という原点に鮮やかに着地する予感。
【2】三菱商事の新卒採用「経営人材」に求める2つの資質
出世ナビ|NIKKEI STYLE抜粋
一言でいうと、『経営人材としての資質があるか』です。その資質に、必要な能力は大きく2つです。1つは本質を見抜いて先を予測することができるかどうか。我々はこの力を、事業構想力と呼んでいます。2つ目は...コメント(高橋実|株式会社HDE 人事部長)
会社説明会に参加できない学生さんは多いと思うので、「社員紹介センター」としてOBOGと出会える機会を提供されているのは素晴らしいですね。学生に対してしっかりと企業を知る機会を提供されているのは非常に良いことだと思います。さすが大手企業で母集団がプレエントリーで数万人いるのは羨ましい限りですが(笑)、AI活用もやられているようなので、これが進んで企業・学生のマッチングレベルが上がり、学生自身がマッチングできるか判断できるような選考フローになっていけば、企業側としても採用精度が上がるし、学生にとっても就活が効率的になり、双方にとってよい形となっていくのだろうなと思います。
コメント(ジョブ吉)
採用活動という文脈におけるAI(人工知能)は、人間ができること(書類選考)を効率化するための目的ではなく、人間ができないこと、たとえば、記事中の以下コメントのような目的で活用されるべきだと思う。“人間が見ただけではどうしても主観が入るし、応募者が多いので見落としてしまった人材もいるかもしれません。テストなどで1点低いだけで不合格にしてきた人材もいます。今回、AIの活用でエントリーシートの内容がよい、となれば合格にする、といったことも考えられると思います。試験で落とすのは簡単ですが、もったいない。仮にテストが1点合格ラインより低くても、三菱商事で活躍できる素養をもった人材に会いたい”
コメント(中村寛大)
自社の活動分析をしっかりして、パフォーマンス特定をした上で、採用活動を動かしているような印象。リファラル的な動きをしているのも、恐らく何かしら接点がある人が、活躍する可能性が高いというデータをもとにやっているのではないかと思いました。
【3】【調査報告】大企業についてどんなイメージを持っていますか?(就職活動ミニアンケート)
就活サイトJobweb抜粋
就職活動サイトJobwebが「大企業についてどんなイメージを持っているのか」についてのアンケートを大学生を対象に実施した結果をご報告します...コメント(中村寛大)
いつの時代もイメージでは、大企業(知っている会社)がよくなることは変わらない。採用活動をするにあたって、変えられるものを変えることにフォーカスしないと、勝ち目はないなと感じる。コメント(千葉直子)
「安定」や「福利厚生の充実」という言葉が多く出てきたが、ここで学生が意味している「安定」は何を意味するのだろう、また、必要だと感じている「福利厚生」って何なのだろうと考えました。大企業も中小企業もどちらを選べば正解ということではないと思うので、何となく自分が使っている言葉は何を意味しているのか、ということをぜひ学生さんには考えて欲しいなと思っています。
コメント(高橋実|株式会社HDE 人事部長)
非常に興味深いアンケートでした。学生が企業組織に対してどのようなイメージを持っているか生のコメントは個人的に参考になりました。ただ、一方で、自身がこれから数十年の働くキャリアの中で、何を大切にするか、どういうキャリアを描いていきたいのかは、それぞれが自分自身でしっかりと考えて欲しいなと、表層的なイメージでなく実際に自分の目で見て決めていってほしいなとも感じました。
大企業、ベンチャー企業、いや、それぞれの会社ごとにメリット/デメリットはあり、それが個人のキャリア価値観と合っているかが重要になります。仕事をするのは自分自身であり、将来的に自分が納得のいくキャリアを積めるか、やりがいのある仕事ができるか、ということに尽きるからです。
人生は長いです。実際に自分の目で見て、キャリアの決断に対して自分自身で納得のいく就活をしてほしいなと思います。
【新卒採用News】は以上です。
最後までお読みいただき、有難うございました。
新卒採用Newsについて
【新卒採用News】では、新卒採用マーケットのトレンドに関する話題。企業の新卒採用活動の話題。そして、学生の就職活動の話題。大きく3種類のニュースや記事を取り扱います。この【新卒採用News】を読むことを通じて、
「自分もそう思う」
「それは違うのではないか?」
「総論賛成だけど各論反対だな」
「そういう考え方もあるのか!参考になるな」
「あー、これってそういうことだったのね」
といった具合に、あなたの考えが整理されること、そして、自身の活動に還元されていくことに繋がれば何よりです。
お勧めコンテンツ紹介
◆人事インタビュー
「他の人事が何を考えているのかを知りたい」。そのシンプルなニーズに答えるのが、人事インタビューです。ご興味があるテーマがあればぜひご覧ください。Vol.23「その説明会に魅力はあるか。学生視点に立てば説明会の内容も変わる。」
Vol.22「効果が出た施策だからこそ毎回変える。インターンシップの改良方法。」
Vol.21「学生の経験が社会にどう活かされお金を生むか。その接続の提示が企業側でできること」
Vol.20「母集団形成数は虚栄の指標?!インターンシップ参加者から口コミをつくる企画のポイント」
Vol.19「長期インターンシップ生の評価や退職など、受入後の細かい話」
Vol.18「『学生』のフィルターを外し、信じて任せる。それがガイアックス流の長期インターンシップ受け入れ術」
Vol.17「長期インターンシップ、驚きの活用事例。同時期に70名を受け入れる理由と方法」
Vol.16「できたら面白いよね・・止まりになりがちな新しい採用施策の試み。どうやったら実現できる?」
Vol.15「自社に入る、入らないは考えず、学生の成功だけにフォーカスする。効率重視から、学生と向き合うスタンスへ。」
Vol.14「自社らしい新卒説明会を追求したらメタルLIVEになった」
Vol.13「IT業界なのに、IT業界フックで集まる学生にターゲットが少ないのは何故?」
Vol.12「新卒採用コンサルティング会社が必要な時はどんな時?考えられる2つのパターン。」
Vol.11「間に入って全体をディレクション。私が目指した採用担当者のスタンス。」
Vol.10「採用担当者の引き継ぎ。ポイントは、採用活動の『型』をつくること。」
Vol.9「新卒1期生採用の成功要因に学ぶ、採用力を組織で高める方法。」
Vol.8「兼務でやっている新卒採用、どうやって両立している?」
Vol.7「職種別採用のメリットは何?どんな会社が向いてる?」
Vol.6「学生との距離感は、学生が描くゴールに向かっていく伴走者が理想的」
Vol.5「やりたいことが凝り固まっている学生のほぐし方」
Vol.4「自社の事業内容が複雑で学生には伝わりにくい!そんな時の対処法。」
Vol.3「採用したい人材を見極めるための、エントリーシートなどのテキスト情報の読み方」
Vol.2「オファー、スカウト型サービスが向いている人事はどんな人?」
Vol.1「グループワーク選考が合う会社、合わない会社」
この記事を書いた人
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