【採用あるある】送っても 返ってこないな スカウトメール
2017年7月14日
【採用あるある】では、
採用担当者が日々の業務の中で経験する「あるある」について、採用担当未経験のジョブ吉が、採用担当経験豊富な直子(なおこ)先生からアドバイスをもらう様子をお届けします。
それではどうぞ。
送っても~
返ってこないな~
スカウトメール
これは要するに・・・

<回想シーン>
採用担当A田:パイセン!
上司のS藤:どうした新人?
A田:スカウトって難しいっすね! 先週1週間で業務の合間にスカウトメールを30通送ったんですけど反応があったのは10件でした。
S藤:ひょっとして、お前は、わざわざ一人一人の学生のプロフィールを読み込んだ上でスカウトメールを個別作成しているんじゃないのか?
A田:はいっ、個別作成しまくりっす!
S藤:バーロー(馬鹿野郎)!
A田:ヒエッ
S藤:いいか? スカウトメールはテンプレートでやるもんなんだよ。テンプレートさえ使えばスカウトメール1000通送信は楽勝だ。当然、個別作成よりも反応率は落ちるだろうけど、反応率5%で見積もっても50件。お前のパフォーマンスの5倍だ。
A田:へぇ、そういうもんなんすねぇ。
S藤:今週は俺のやり方でやってみろ。ここ数年間、俺が改善に改善を加え続けてきた秘伝のテンプレがあるから、それを使え。反応率7%は堅いぞ。
A田:御意。
~1週間後~
A田:パイセン!
S藤:どうした新人?
A田:パイセンのやり方を試した結果、劇的にパフォーマンスが変化したっす!
S藤:ふふん、当たり前だ。
A田:テンプレのスカウトメール1000通送信して反応があったのが0件でした!
S藤:えっ
A田:つまり、オレのやり方はパイセンのやり方の9999京9999兆9999億9999万9999倍…いや、無限倍パフォーマンスが高いということが分かったわけですね、バカやろう。
S藤:ウワァァァァン!!!
・・・もわわわ~ん、ってことですよね?
教えて直子先生!
直子先生のアドバイス
直子先生:これは「あるある」よ。ジョブ吉:ふむ、やはり。
直子先生:ジョブ吉君はスカウトの成功方程式をご存じ? ヒントは3つの要素の掛け算よ。
ジョブ吉:10秒時間を下さい!
直子先生:いいわよ。
ジョブ吉:ポクポクポク…ポクポクポク…
直子先生:(ふふっ、木魚の音色は心が休まるわ)。
ジョブ吉:ポクポクポク…ポクポクポク…チーン!
直子先生:!
ジョブ吉:閃いたッ!
直子先生:正解は?
ジョブ吉:友情×努力×勝利ッ!!!
直子先生:それは週刊少年ジャンプの三大原則だろうが!
ジョブ吉:ヒェッ
直子先生:…コホン。正解は「スカウトメールの通数×開封率×返信率」よ。
ジョブ吉:ほほう。
直子先生:この成功方程式を前提にすると、スカウトメールの通数制限がない場合は、スカウトメールの内容にこだわるよりも、とにかく通数を増やしまくることが効率的だったりするのよね。
ジョブ吉:なるほど。
直子先生:でもね、ここにスカウトの罠があるのよ!
ジョブ吉:はい?
直子先生:スカウトはスカウトされたい人(学生)とスカウトしたい人(企業)が集まるプラットフォームなの。そういったプラットフォーム上で、各企業がスカウトメールを送りまくったらどうなるかお分かり?
ジョブ吉:スカウトメールを受け取る学生の立場だと、限りなくスパムに近いスカウトメールが大量に届いて大変そうですね。
直子先生:その通りよ。「自分に合う企業に出会いたい」「自分のことを見つけてくれて評価してくれる企業を知りたい」というのが学生がスカウトサービスを利用する動機なのに、
実際にスカウトサービスを使ってみると…
「えっ、なんで僕をスカウトしたんですか?」
「私のどんなところが御社とマッチするんですか?」
「就活サイトから送られてくるDMと同じじゃね?」
というイマイチなユーザー体験になりがちなのよね。ユーザーが離れていっちゃうわ。
ジョブ吉:各社がスカウトで成果を出すために効率的に動いた結果、スカウトサービス全体の効率(スカウトメール開封率)が低下しちゃう的な話ですね?
直子先生:そうね。もちろん、スカウトサービスを正しく使っている企業もあるわ。
「●●さんのこれこれこういった点に興味を持ち、ご連絡差し上げました。私たちはほにゃららな新規事業を展開しており、●●さんのようなフロンティアスピリットに溢れる方を求めています。●●さんのプロフィールを拝見させていただく限り、私たちの新規事業にもご興味を持っていただけると思いますが、いかがでしょうか?」
みたいなスカウトメールを個別に作成して送信している素敵な企業もあるんだけど、
「学生のことなんて関係ねぇ! スカウトメールを送りまくるぜ」という感じで、テンプレのスカウトメールを送りまくる企業が増え続けると、学生のスカウトサービス離れが進んで、結果的に、一球入魂な個別作成のスカウトメール自体の開封率も落ちるという、良貨が悪化に駆逐されちゃう事態に発展しちゃうのよ。
ジョブ吉:どうすりゃいいんですかね?
直子先生:まずは、心構えとして、スカウトサービスに多くを求めないってことね。スカウトサービスは本来、一本釣りアプローチで少人数を採用することに適しているのよ。だから、ナビ媒体の代替として会社説明会に50人動員するためにスカウトメールをDMみたいに使うパターンは避けた方がいいわ。スカウトプラットフォームの生態系に配慮しましょうって話ね。
ジョブ吉:・・・(たしかに、ブラックバス釣りをする湖で、定置網漁をされちゃあ、たまったもんじゃないな)
直子先生:ジョブ吉君?
ジョブ吉:とはいっても、現実問題どうするかって話はあるじゃないですか。自分は青信号で渡っていても、他が「赤信号、みんなで渡れば怖くない」状態だと、どうしようもないですよね?
直子先生:そうね。だから、最後に具体的なアドバイスを残そうと思うの。あんまり大きな声じゃ言えない話だから、後で、この【メモ】を読んでみて!
そんじゃーね!
ジョブ吉:直子先生、貴重なお話ありがとうございました!
ジョブ吉:・・・。
ジョブ吉:・・・・。
ジョブ吉:…どれどれ。これが【メモ】か。
直子メモ:穴場を見つけるのよ! たとえば、立上げフェーズにあるスカウトサービスは、アーリーアダプター的な情報感度の高い優秀な学生の利用率が高いし、利用企業数も少ないから、正しい真っ当なスカウトのやり方で高い成果を狙えるわ。後は、立上げフェーズでなくとも、流通するスカウトメールの総量を規制しているスカウトサービスなんかは開封率が高く出ると思うからお勧めよ!
逆に、絶対に避けた方がいいのは、ピーがピーなサービスよ。ああいうのはピーがピーだからピーでピーなのよね。ああいうのは本当にどうかしてるわ。ジョブ吉君も気を付けなさいʕ·ᴥ·ʔ
ジョブ吉:自主規制ワードが多くて、よく分かんねぇや。
お勧めコンテンツ紹介
◆人事インタビュー
「他の人事が何を考えているのかを知りたい」。そのシンプルなニーズに答えるのが、人事インタビューです。ご興味があるテーマがあればぜひご覧ください。Vol.23「その説明会に魅力はあるか。学生視点に立てば説明会の内容も変わる。」
Vol.22「効果が出た施策だからこそ毎回変える。インターンシップの改良方法。」
Vol.21「学生の経験が社会にどう活かされお金を生むか。その接続の提示が企業側でできること」
Vol.20「母集団形成数は虚栄の指標?!インターンシップ参加者から口コミをつくる企画のポイント」
Vol.19「長期インターンシップ生の評価や退職など、受入後の細かい話」
Vol.18「『学生』のフィルターを外し、信じて任せる。それがガイアックス流の長期インターンシップ受け入れ術」
Vol.17「長期インターンシップ、驚きの活用事例。同時期に70名を受け入れる理由と方法」
Vol.16「できたら面白いよね・・止まりになりがちな新しい採用施策の試み。どうやったら実現できる?」
Vol.15「自社に入る、入らないは考えず、学生の成功だけにフォーカスする。効率重視から、学生と向き合うスタンスへ。」
Vol.14「自社らしい新卒説明会を追求したらメタルLIVEになった」
Vol.13「IT業界なのに、IT業界フックで集まる学生にターゲットが少ないのは何故?」
Vol.12「新卒採用コンサルティング会社が必要な時はどんな時?考えられる2つのパターン。」
Vol.11「間に入って全体をディレクション。私が目指した採用担当者のスタンス。」
Vol.10「採用担当者の引き継ぎ。ポイントは、採用活動の『型』をつくること。」
Vol.9「新卒1期生採用の成功要因に学ぶ、採用力を組織で高める方法。」
Vol.8「兼務でやっている新卒採用、どうやって両立している?」
Vol.7「職種別採用のメリットは何?どんな会社が向いてる?」
Vol.6「学生との距離感は、学生が描くゴールに向かっていく伴走者が理想的」
Vol.5「やりたいことが凝り固まっている学生のほぐし方」
Vol.4「自社の事業内容が複雑で学生には伝わりにくい!そんな時の対処法。」
Vol.3「採用したい人材を見極めるための、エントリーシートなどのテキスト情報の読み方」
Vol.2「オファー、スカウト型サービスが向いている人事はどんな人?」
Vol.1「グループワーク選考が合う会社、合わない会社」
この記事を書いた人
ジョブウェブ公認キャラクターのジョブ吉です。就職活動をしている人、採用活動をしている人。それぞれに対して心から役立つと思える情報をお届けしていくYO!